東大阪プロジェクト
かわべクリニック
かわべクリニック
トップへ戻る

かわべクリニック ブログ

情報収集が苦手!という方へ~患者さまを理解するための方法~

2020年06月10日(水)
テーマ -

こんにちは。看護師の川邉綾香です。

先日、新人看護師から「情報収集ってどうするといいですか?」と質問を受けました。
確かに私も新人の時、情報収集には苦労した経験があります。
看護師の方なら、おそらくみなさんが通った道ではないでしょうか。

看護業務を行う上で、“一番”と言っても過言ではない大切な事、それが患者さまの情報収集。
もちろん、看護や医療だけでなく、ビジネスや日常生活においても情報収集は大切ですよね。

そもそも、「情報収集」って何でしょうか。
言葉の意味は、「資料として利用できる情報を探し集めること」ですが、看護においては
「看護、ケアをする上で必要な情報を探し集めること」ではないかと私は考えます。

しかし、やみくもに情報を集めても、その情報がきちんと活かされません。
情報を集める前に、まずは軸となるテーマ・目的を決めましょう。

看護の世界の軸となるテーマ・目的は、「どのような疾患、病態、症状、検査、治療、看護を必要としているのか」。
もちろん、身体的な面だけではなく、精神的、社会的、スピリチュアルな面でも同様です。

新人看護師さんも、ここまでは理解していると思います。
だから必死になって、情報を得ようとメモを取り続けます。
でもすべての情報を集めようとすると、時間はいくらあっても足りないし、全てを把握するのは非常に困難です。
その挙げ句、「情報を集めること」が目的となってしまったり、情報を集め過ぎて、何が大切なのかわからない…なんてことに。
目的が漠然としているから、今、そのときに必要な情報が何なのか、わからなくなってしまうのです。

そこでヒントになるのが、直近の記録の中の『A /P』に書かれている内容だと私は考えます。
なぜなら、そこには多くのヒントが書いてあるからです。

今、患者さんがどのような状態であるのか(アセスメント)、
どのような治療を行い(プラン)、
その結果(評価)どうなのか。
今後に繋げる課題は何なのかがを手がかりにすると、継続治療・看護に必要な情報が得られます。

そのために、日々の看護記録は大切なのです。
そこが充実していると、必然的に求められている情報収集すべき内容が見えてくるはずです。

看護記録については過去に

●看護記録作成が苦手!という方へ 【POSとSOAP形式】

看護記録作成が苦手!という方へ 【POSとSOAP形式】

●なぜあなたの看護記録は伝わらないのか?看護師・川邉綾香が分析する「5つの理由」~続・看護記録作成が苦手!という方へ~

なぜあなたの看護記録は伝わらないのか?看護師・川邉綾香が分析する「5つの理由」~続・看護記録作成が苦手!という方へ~

でもお話したので、ぜひご覧ください。

【まとめ:今からでもできる情報収集の方法】

*直近の記録(医師・看護記録)を読み、何が問題なのか、現状を理解する。
その理解のための情報収集を行う。そして、自分が何をすべきなのかを考える。

*申し送りで自分が得ている情報が足りているのか、過不足を確認する。

*医療はチームで行っているので、わからないことは医師や先輩看護師・同僚との情報交換を行い、タイムリーかつ患者さんにとって、安心できるケアに繋げることを目的とする。

とは言うものの、簡単なことではないと思います。
知識がなければどのような情報が必要なのかも検討がつきません。
書籍・医学雑誌から情報を得て、知識(疾患、病態、症状、検査、治療)を増やすこと、常に学び続ける姿勢は重要です。

こうしてアセスメント、プランを読んで、普段から5-10分程度の情報収集ができていれば、情報処理能力が養われ、情報収集にかかる時間を短縮できます。
そして、短縮したことで得た時間を、患者さまと共に過ごす時間にあてられたら、とても素敵だと思いませんか?

まずは、日頃から学んで知識を増やし、目的をもって看護記録を読み、短時間かつ的確な情報収集を行うこと。ぜひ、挑戦してみてください。

動画でもご紹介しています。ぜひご覧ください。

<< 古い記事へ 記事一覧へ 新しい記事へ >>

最新の記事

ハッシュタグ

#いばしょ #がん遺族の集い #まちづくり #コアサロン #できる看護師 #動画 #ABC放送 #ACP #ICT #NIPPV #SOAP #Webセミナー #がん患者会 #クレド #コニュミケーション #テレビ朝日 #ナルサス #ロゼックスゲル #医師への報告 #医師会 #介護支援専門員 法定研修 #看護技術 #看護師のたまご #看護師募集 #看取りのパンフレット #緩和ケア #緩和治療 #講演会での工夫 #高齢者の栄養 #告知 #在宅医療 #持続皮下注射 #終末期医療 #新人看護師指導 #新人指導 #多職種連携 #退院前カンファレンス #地域包括ケアシステム #訪問看護師 #訪問管理栄養士 #褥瘡 #東大阪プロジェクト #検診