医師会ってなんだろう?!(中編)
前編からだいぶ時間が経ってしまいましたが、
「医師会ってなんだろう?!」中編をお届けいたします!
前編では、医師会の活動について報告させていただきましたので、
今回中編では、医師会の中枢である「理事会」の活動を報告させていただきます。
役員業務として、大枠で下記3つがあることは、前回ご説明した通りです。
・庶務
「庶務」「広報」「会計・税務」「厚生」「雑誌」「男女共同参画」
・広報
「医療保険」「学術」「認知症」「緩和ケア」「在宅医療・介護保険・生涯」「病病・病診連」「ICT」
・会計・税務
「学校医」「看護学院」「認知症」「医療情報・安全」「産業医・スポーツ医」「勤務医」「救急医療」「保健公衆衛生・公害」
3つの業務を担当する各々の理事が1年間の事業計画を立て、会期末に事業報告を行ないます。
では、実際の活動報告についていくつか見ていきましょう。
「在宅医療」の活動のひとつに、地域包括ケアシステムへの参画があります。
先日、同担当理事が「第1回日本地域包括ケア学会に参加され、理事会でその内容を報告されました。
その報告内容を少しご紹介します。
1背景:
2025年、団塊の世代が全て75歳以上(後期高齢者)となる。さらには、2040年、人口が現在の1億2600万人から1億1000万人と減少、それに伴い85歳以上が人口の約30%を占める。これらの対策は喫緊の問題で、それには地域包括ケアシステムの速やかな構築が必要とされる。
2理事長講演:
2040年の多元的社会に向けた地域包括ケアシステムの深化
3シンポジウム①:
社会的処方のあり方を考える
4シンポジウム②:
コンピテンシー。優秀者の行動様式・考え方など、その特性を考慮し活性化する。IPW(専門職・多職種連会議)。複数の領域の専門職がそれぞれの技術と知識を提供し合い、相互が作用しつつ共通の目標の達成を患者・利用者と共に目指す共同活動。
5シンポジウム③:
医療介護連携事業の今後。現在、市町村で在宅医療・介護連携支援推進事業が行われているが、これを市町村が医療計画・介護保険事業の計画を立て、これらを都道府県が医療介護連携の体制整備に活用する。
その報告を受け、会長は「地域包括ケアシステムにおいて、職種の上下はなく、またリーダー的役割を果たす職種もその場における適切な方が果たすべきである。看護師がその立場を担うことが多いのではないか」とまとめられました。
実際に同学会は朝9時から夕方5時までの8時間に渡って日本医師会館(東京都)で開催されており、参加することはなかなか難しい。
このような形で理事会で報告していただけるのも、医師会員にとって非常に有用なことです。
「保健公衆衛生・公害」の活動のひとつにインフルエンザの動向把握があります。
先日、同担当理事が令和元年度感染症発生動向調査委員会に参加され、理事会でその内容を報告されました。
その要点をのぞいてみますと…
・インフルエンザによる学級閉鎖情報を通年化
東大阪市の基幹定点、類似症定点、小児科定点などからの情報は全体像の増減は分かるが、地域性、局在性が把握できない
・感染症定点報告(2017 vs 2018)
東大阪市が全国平均より高い疾患は2疾患
・学級閉鎖状況
・四種混合ワクチン テトラビック皮下シリンジ
・第二期MRワクチン接種率報告
・風疹の第五期にかかる風疹抗体検査及び予防接種状況
これらの報告を受け、布施医師会員に必須である情報をFAXで共有。
特に今回の風疹第五期にかかる風疹抗体検査で陰性が判明し、ワクチン接種に至った割合が全国および大阪府平均に比して東大阪市は低く、周知徹底する必要があるとされました。
「学校医」の活動として、こちらも大阪府医師会医学会総会で発表をされています。
テーマ:
当医師会における学校内科検診での着衣脱衣に関する実態調査および学校医の意識調査
内容については割愛させていただきます。
1年ぶりの中編ですが、ここまでとさせていただきます。
お付き合いいただきありがとうございました!
最後に、私が主担当している「緩和ケア」からご案内いたします!
日時:令和2年 3月6日(金)18:30~21:00
場所:イコーラムホール(希来里6階)(東大阪市岩田町4-3-22)
定員:200名(医療・介護関係者)
主催:布施医師会
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