2019年の抱負 本年もよろしくお願い申し上げます!
謹んで新年のお喜びを申し上げます。
新しい年を迎えるにあたり、改めて、私たちが在宅医療にかける思いと今年の抱負を述べさせていただきます。
厚生労働省は、超高齢・多死社会が訪れることを考慮に入れ、2000年に介護保険制度を導入。2006年には在宅療養支援診療所などを整備し、また同年「がん対策基本法」が制定されたことを受けて、医師を対象としたがんに対する緩和ケア研修会なども整備されてきました。
そして2011年には、「可能な限り住み慣れた地域で」「自分らしい暮らしを人生の最期まで続ける」ことを目指した「地域包括ケアシステム」が介護保険法に盛り込まれるなど、様々な取り組みがなされています。
しかし現実的には、地域での看取り数は漸増してはいるものの、在宅医療体制の整備は十分とは言えない状況が現在もなお継続しています。
私はこの現状を改善するためには、在宅で終末を迎える患者様を支援できる人材育成が喫緊の課題であること、それこそが限られた医療資源を守ることにつながると考えるに至りました。
そのためのステップとして、布施医師会主催で医師と看護師を対象に、2015年から年4回、PEACE(Palliative care Emphasis program on symptom management and Assessment for Continuous medical Education)を題材とした緩和ケア研修会を開催してまいりました。
この研修会の特徴は、毎回テーマに沿った講師をお招きし、緩和ケアについての基本的な知識を習得することにあります。
合わせて事例検討を行い、看取りの現場で直面する医療従事者の悩みに対して具体的な援助を実践してまいりました。
本年2019年からは、この取り組みを拡大し、医療に関わる全ての職種を対象に、エンドオブライフ・ケア協会の題材を用い「死を目の前にした人に、私たちにできることがあります!」をテーマとした研修会を開催してまいります。
私個人といたしましては、医師・看護師・ケアマネジャー・介護士など全ての職種がフラットな立場で、互いの職種を尊重して話し合える医療チームの結成を目標としています。
医療従事者や介護者が在宅医療に関わる喜び、やりがいを感じられることが、「最期まで自宅で穏やかに過ごせる社会」の実現につながっていくと信じています。
いわゆる「2025年問題」まで残された時間はあまり多くありません。
「誰かの支えになろうとする人こそ支えが必要」を座右の銘とし、在宅医療に関わる様々な問題解決のために微力ながら貢献していきたいと考えております。
本年も、何卒よろしくお願い申し上げます。
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