「看護未来展2023」で特別講演しました
今年のお正月早々のことでした。
公益社団法人 大阪府看護協会の弘川摩子会長より、講演のご依頼をいただきました。実は弘川会長は、私が前職である大阪赤十字病院時代に大変お世話になった方です。
「自分らしい生き方とは〜ともに考える人生会議」を大きなテーマとして頂戴し、「明るく、前向きな人生会議の話をして欲しい」とのお言葉をいただいたのです。
今回、登壇の機会をいただいたのは、大阪府看護協会が主催団体のひとつとして取り組んでおられる「看護未来展2023」です。ここで特別講演の枠で、ACP(人生会議)についてお話しをさせていただきました。
講演の前半では『「人生会議」の普及啓発にかかる府の取組み』と題して、大阪府の健康医療部保健医療室保健医療企画課の担当者さまより「人生会議」の普及啓発に関する、お話がありました。
同講演で紹介された動画をご紹介させていただきます。
実は今回の講演にあたって、いつもよりも頭を悩ませたことがあります。
それは「誰を対象にお話をさせていただくか」です。なぜなら、看護未来展の受講者には、看護師など医療職や介護職の方だけでなく、一般市民の方も多く参加されるからです。
どちらか一方に絞られていると話はシンプルですが、混在している講演会では「誰」をイメージするかがより一層重要になります。
たとえば…
私たちは講演会のご依頼をいただいた際に、いつもテーマ設定の相談に乗っていただいている日本医療デザインセンターの蒲原雄介さんと打ち合わせをしました。
「せっかくの講演会にわざわざ足を運んでくれる方はどのような背景か」
「“ACPが大事!”なのはもちろん、どのようなメッセージなら心にささるのか」
「私がどのように自己紹介したら効果的か」
「低すぎず高すぎず、ちょうどよい話のレベルとは」
「テーマが情緒的になりすぎていないか」
「そもそも会場の何割程度が“ACP”を知っている想定とするか」
などを綿密に話し合いました。
そのうえで、私たちは具体的な受講者像(ペルソナ)をイメージしたのです。
このような現実にいそうな具体的な1名の姿を、イメージします。
実際にいるかどうかは、私たちも知りません。大切なのは「実在しそう」「会場にいそう」なことです。
ACPに詳しい方には物足りなく感じられる可能性も覚悟のうえで、ACPという名前をほぼ耳にしたことのない一般市民が理解を深めることが最も大事だと腹決めした瞬間です。
続けて、こうした「オカン」が感じそうなことを、オカンの立場になりきって考えます。
「大阪赤十字病院の救命救急で働いていたバリバリの看護師さん」に一般の方は権威を感じるはずだ、と蒲原さんは話していました。
看護未来展にわざわざ出かける一般市民は、親世代やパートナーの健康や将来に高い関心があるはずという想定から、「オカン」の心理を想定してくれたのです。
このような前提で決めたタイトルが、『元気なうちに「もしものとき」を考えるACP(人生会議)』です。
今回最もメッセージを届けたいと決めた「オカン」に向けた要旨も作りました。
<動画>
当日、また録画をご清聴いただいた皆さま、ありがとうございました。
少しでもACP(人生会議)に対する理解が進み、これまで取り組んだことのない方の行動が変容されたら幸いです。
そして貴重な機会をいただいた大阪府看護協会の弘川会長と協会の皆様、私が尊敬する師長の寺村さんに心からお礼を申し上げます。
(講演会直前で大尊敬する寺村さんとバッタリ!)
(大阪府看護協会・弘川会長(右)と講演後に記念撮影)
(左から大阪府看護協会・山口部長、大阪府訪問看護ステーション協会・長濱会長、河内医師会訪問看護ステーション・山口さんと看護協会の特設ブースにて)
【今週の東大阪プロジェクト】
東大阪プロジェクトの活動の一部をご紹介させていただきます
>ぜひご参加ください<<
【市民公開講座・第37回日本保健医療行動科学会学術大会(有料)】
下記の特別講演・シンポジウムにて講演します。
どなたさまでもご参加いただけます!
【申し込み】
事前申込は不要です。受講を希望される場合は当日会場に直接お越しください。
【問い合わせ】
第37回大会実行委員会事務局mailto:37jahbs@gmail.com
【開催要項】
未来志向の保健医療行動
日 時:2023年6月18日(日)
12:50-13:50 特別講演「ストレスの正体」
中川 晶(京都看護大学、なかがわ中之島クリニック)
14:00-15:30 シンポジウム「なぜ私たちは縁起でもない話を避けるのか」
川邉綾香、川邉正和(医療法人綾正会かわべクリニック)ほか
対 象:一般市民(東大阪市民に限らずどなたさまでも)
参加費:1,000円(当日受付でお支払いください)
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